ツィゴイネルワイゼンが津軽肉効果的に
　

窓辺で何をしてるのかと思えば　入道雲の先っちょを指で
　

原稿の遅々としている夜業にて妻の差し出す牛乳よろし
　

山々の中より鈍行列車にて山を抜けゆく風となりゆく
　

草笛を吹けず悔しく川の音（ね）を聞いているなり川の音よろし
　

夏の朝、雷の音で目が覚めて、遠くを見やる。今日は良き日か？
　

夏の夜、背負う荷の重さに、負けはせぬと、ただ一度誓う。
　

石を棄てる。茫漠と　し　た虚空から　の呼応。かつて君を聴いた……
　

地球の半分が夜を迎え入れて、僕らの熱も少し冷めた。
　

夏に、夏を、彼女は慈しんだ。蛍の最後のあかるさを持って。
　

雷鳴を聞いて、まぶかに被る夏帽子。朝(=あした)は明けて、夢を目で追う。
　

欠ける月。見上げて我を棚に上げ、語るは一言。ただ、おはようと。
　

まどろみが、わたしを新しいわたしにする。今月の空、今はまだ低く。
　

孤独に飼い慣らされて羊のように目を閉じる。拍手が聞こえる。
　

まんじりともしない夜が明け、わたしは立つ。目標なんて、夢のまた夢。
　

梅雨が明けて、うだる暑さのそのなかで、天を見上げる。答えはそこに。
　

月読の、雲のかげりに我はあり、夢見をなすと、顧みる日々。
　

火星人の気持ちになれると石切場で彼は言って私を見た
　

垂直に落ちる銀河に小さな列車が水平に刺さっていく
　

タブレット　水道水に映るネオン　怪盗みたいに指環を外す
　

今日こそは早く寝るぞと酒瓶をあけるかどうかあけずにいるが
　

木造の村のはずれのおごちょ橋　下にはどじょう　まだまだいるか
　

ながしそうめん9軒目は2012年から11年を経て1000いきましたので、過去ログ倉庫へいきました。投稿ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
（スレオペより）