貴方の声が聴こえる子に生まれたかった治聾酒を舐める社日の夜ふけ
　

誰にでもある意味あるが使えない詩心ひかるブラックライト
　

オリーブ畑に続く石段歩いてもたどり着けない島人よ
　

秒針の音が降る部屋　ボタン付け　針同士積もる話はあるか
　

西武線が地盤の良さを自慢してた東急線の広告窓で
　

ミャクミャクの菓子ばらまきてホワイトデイ　テロルみたいでどきどきしてる
　

眼光が鋭い君を知っているおんなはどうやら我だけらしい
　

李香蘭はにっぽんじん？で？川島芳子はどっちだ？なんてわけるもんでゃない。
　

舌戦をおさめるスマホ　本日もググって救える尊厳がある
　

雲をみる　君のしなやかな首すじに　ゆびをからめて地球をとめる
　

浴室は裸眼で過ごす場所だからシワを忘れてはしゃいじゃうのだ
　

死の床で口ずさむだろう令和6年流行ったそのうたブリンバンバンボン
　

広い世田谷広いきぬた公園のなかに世田谷美術館はある
　

茹でジャガの皮をするする剥きながら昇天しそうになるマッシュマッシュ！
　

「かろやかに貴方と恋をしてみたい」潰れた君の最期のことば
　

紅白のBzのときにマイクからボーカル出てないトラブルがあった！
　

靴下のお徳用など買ってみる　サンタがどれかに掛かればいいな
　

エロいbookを通勤電車で読んでいたら「おばあさんどうぞ」と席を譲られ
　

ＯＨハニー！保守系チャンネルのコメント欄で自説長々とカイチンしないで
　

手のひらにあふれるネオンで髪を飾る　シャワーで流して捨てゆくために
　

彼氏っぽ・すきぴ・かれぴ・の・少女漫画・中年以降は恋などをしない
　

お三時にきみのきすをいただきました黄昏色の飴と一緒に
　

人を立て自分寝ながら詩を読んだだから言ったし詩は書けないと
　

目が覚めてぽつんとしてる夏の月　君か私を召喚せし者
　

ラムネ玉いくつ集まる此の夏に冷やい碧がひとぉつふたつ、
　

僕ときみ付かず離れず不即不離こんな生き方あるというな　ら
　

区のフリマでよくみかけます議員さんＡ議員さんＢ議員さんＣ
　

「ジパング」の草加少佐は原爆をおっといけないネタバレ注意
　

二日酔い　懲りて清らに過ごす日々　酒器を凋落する埃たち
　

どうしてもあなたが嫌いさらさらと水に呪いを流してゆくよ
　

力いっぱい働いて、春風。詩情なんてありません、禁酒禁酒。
　

ターザンロープに似てるんですよ。風の凪いでるあいだの昼寝。
　

近づいて離れて遠く脱ぎ去って，世の中すべておのが浴場
　

駄菓子ひとつ噛みつつ資料を読んでいる　図書室のホームズお元気ですか
　

地政的　問題抱えて紙のなかからみつかる思い出の絵
　

沖縄に行ってきた日焼け止めを塗り塗り塗り雨がどしゃどしゃどしゃや
　

蜜と毒　匂い立つこの濡れ縁で　手を取る以外にすべは無いから
　

ソラシドエアはむかしスカイネットアジアだっただから略字はSNAだ
　

愛よりは春巻ひとつほしいかな、ああ餃子でももちろんいいよ
　

金子光晴はシンガポールで排日的感情に遭う（「西ひがし」ヨリ）
　

きゅうり切り　巻き寿司つくる我が手もとを　じっと見ているカッパの子ども
　

はらわたを濡らす朝酒ハイボール　これぞ連休　さあ引き篭もろ
　

ジャケットにワサビを入れてお前たち、そんなに俺を愛してるのか
　

ボツリヌス菌と仲良くなりたくば、せいぜい悪いことをした後に死ね
　

山中と田中はうしろに下がってろ、伊藤の兄だけ前に出ろ。
　

あなたの白髪はほんとに素敵で可愛い若い美容師のお世辞で空飛ぶ
　

つげ櫛の手に髪になじむ心地よさ　わたしが君になじむ日はくる
　

Listeningはちょっと上がってReadingがちょっと下がったTOEICとほほ
　

待つひとにまたもう一歩ほだされる癒える傷あり言えぬ傷あり
　

日大の新しい学部危機管理学部ぴっかぴっかのパイプオルガン
　

「亡き叔母と同じ香水だ」きみは云う　抱きしめたかったおさなごの影　
　

紅梅のこぼれる音を拾います　届かぬ告白に似ている故
　

タネ出来た　お好み焼きをいたしましょう　なんたる悲劇　油がなかった
　

初めてSteamでゲームをダウンロード。MACでは使用不可死去。