優しい日
たもつ



信号機が故障したので
シマウマがやってきて
代わりの信号になった
白と黒しかない縞模様で
シマウマは精一杯頑張った
多少の混乱はあったものの
車も歩行者もそれに従った
強いものは弱いものをかばい
弱いものはさらに弱いものをかばい
そして誰もが
シマウマを見守り続けた
「優しさ」という言葉では
何も説明できない
そんな日がかつてあった
これからもある
あるはずだ



自由詩 優しい日 Copyright たもつ 2007-01-05 13:59:27
notebook Home 戻る