全詩人撲滅運動「自動詩作成プログラムVer.2.0」の完成
紀ノ川つかさ

ロクな詩が書けなくなった私が、優秀な他人の足を引っ張りたいというセコい欲望を満足させるべく作成する「自動詩作成プログラム」
その第2段がいよいよ登場!
「未詩」のところの「夜」はこれで作成したものです。

プログラムはここからダウンロード
http://homepage3.nifty.com/tkino/AutoPoem2.lzh
lzh圧縮なので解凍して、まずはReadMe.txtを読んでみて下さい。

しくみを書いておきましょう。
前回のVer.01.01は、ランダムに言葉を選んだ各行がばらんばらんで、統一感に欠けるため、ほぼデタラメにしか見えなかったのです。
これをいかに解決すべきか。詩作のエンジンとしていろいろ考えました。
「二重タイトル」とか「序破急」とか「5W1H」とか……
結局採用したのは結構単純な、次のエンジンです。
名づけて「4段エンジン」。
まず、名詞を、実際のモノを現す具象名詞と、目に見えない抽象名詞に分けました。
それを2つずつランダムに選びます。
さらに動詞と形容詞を1つずつランダムに選びます。これが一まとまりです。

・具象名詞MとN   本 水 任意タイトル 等
・抽象名詞AとB   希望 未来 等
・動詞V       歩く 走る 等
・形容詞E      白い 美しい 等

そして、M→A→V/E→B→N の流れで文を作ります。
つまりPhase1〜Phase4という4段で作るのです。これが1ループ。

Phase1 MからAへ渡すセンテンス      例:MはAである
Phase2 AからVもしくはEへ渡すセンテンス 例:AはV
Phase3 VもしくはEからBに渡すセンテンス 例:EB
Phase4 BからNに渡すセンテンス      例:BのNがある

これが一体何なのか、例えば「水は花である」とかいう具象名詞が具象名詞である、というような不自然な表現は無くなり、代わりに「水は未来である」というような、モノを抽象表現するポエムっぽい文ができます。さらに「未来は走る」というような、抽象に対し
動詞や形容詞を使用することで、不自然さが減り、これもポエムっぽくなります。あとは逆を辿るだけ。「走る希望」なんてのも、そう変ではない。「希望の本がある」とつなげます。そして次のループで最初の名詞にこの「本」を使って繋げていくわけです。
これで詩ができるに違いない!

さあ、諸君も試してみよう。君よりコンピュータの方がうまい詩を作るかもしれないぞ。

まあ欠点としては最初のタイトルがどんどん明後日の方に行ってしまうことですね。
次回の課題といたします。



散文(批評随筆小説等) 全詩人撲滅運動「自動詩作成プログラムVer.2.0」の完成 Copyright 紀ノ川つかさ 2006-12-12 23:03:15
notebook Home