classical
ピッピ

くらくらしている。クラシカ、遠い世界にいます。海。空に海があるよ。落ちてこない、あれ、今気付いた。なんで落ちてこないんだろう、あの海。空が青いです。ふしぎ。白いさかなが、いっぱい浮いてる。あれは死んでるのかな、よく見るとゆっくり動いているから、死にかけ?あんまり美味しそうじゃないのよ。クラシカ、元気でしょうか。また、雨が降っているでしょうか。クラシカ、風邪をひいたね。一緒に。ここはすごいです。少し鼻をすすりながら訪れたここは、素晴らしい場所。今度はあなたもつれてくるよ。てんぐゎ。そう言ったかな?それに近い、ここはてんぐゎ。なんでもあるのよ。薬、買っていく。でもそれまでに、治ってるといいね。クラシカ。あなたのことが好きです。少ししか離れていないのに、随分離れた気がしている。空に浮かぶさかなも、めずらしいから、一匹もって帰るよ。クラシカ。空のむこう側にあなたがいるね。不思議。そっちにいるときには、そんなことを思いもしなかった。遠いね。遠いねえ。空、青い。そっちの黒い空とは、おおちがい。さしん、そう、こっちにはさしんっていう、便利なものがあるのよ。紙に絵を書くんだけれど、それがほんものそっくりで、驚く。あれよ、鏡みたいなの。それで、この空を持ってかえるよ。おみやげがいっぱいできるね。うれしい。こっちの世界のひとすくいを、あなたにも見せたい。こっちにももっといたいけど、すぐに帰るよ。暗くなれば、そっちのことを、思い出す。



原題「空にあってよかった」 即興ゴルコンダ


自由詩 classical Copyright ピッピ 2006-11-30 20:56:34
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