発熱の夜
月夜野

       ブラインドの隙間を

       汗を滲ませて 
             
       這いのぼる月



       窓辺の寝台の上       

       金の花粉に背中を灼かれて

       うねる肢体



       発熱の夜に 燃え落ちる    

       夢のきざはし



       記憶の底で 沸騰する

       銀の水差し

    

       天井に群がる 

       蝶の羽音を耳に  

       眠りに落ちた夜

   


自由詩 発熱の夜 Copyright 月夜野 2006-11-28 23:07:18
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