押入の夕闇
石瀬琳々
押入に夕闇はつと隠れてる
「もういいかい」と「まあだだよ」とで
庭先にブランコだけがゆれていて
昼のサイレン明日はとおく
陽のひかり障子にさせば心痛み
指でつくるは淋しいきつね
すりむいた膝をゆるして泣き虫は
一人で啼いてひとり忘れる
足裏でたしかめているこの夕べ
ささやき過ぎる風は「明日」と
短歌
押入の夕闇
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石瀬琳々
2006-11-24 15:03:09
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薊道