サンセット
LEO

十月の
夕刻にしては
あたたかい風が
秋の
冬の
装いを始めた草の
乾いた匂いを運んでくる

霞がかった空は
穏やかな表情で
まだ染まるには早い
青く連なる山々に添う

静かに暮れる
その中で
異質なもののように
染まった太陽は

 まあるいおっきな
 オレンジみたいだ
 今にも
 甘酸っぱい果汁が
 弾けそうだよ

オレンジ色の、
ずっと見ていた
背後に迫る夜と
まだ見ぬ朝との間で
動けないままずっと

沈みきった太陽に
遠くを思う

私が見送った太陽を

 ほら
  いま
   誰かが

笑顔で迎えてくれた



自由詩 サンセット Copyright LEO 2006-10-12 21:10:02
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