走り書きをしてしまうほど
哀音

走り書きをしてしまうほど









暖かかった朝も 気づけば上着を着る冷たさになった

昨日の心地よさと
君との出会いとは
コーヒーのような嘘だった そう言われてる気分だ


不思議なほど 街は変わりないもので
同じ電柱の後ろに いつもの白いバンが停まってて
ちょっと不良っぽいあの高校生とはお約束通り
パン屋の前ですれ違って
少し元気のない僕だけど 結局いつも通り日常を続けてる
一日中デスクでペンと紙がお友達な日々
温度だけが変わった気がしたけれど



なんて愚かだろう 僕という生き物は
自分の行為で気づくだけ救いがあるだろうか

お友達の隅には
お友達によって
僕の癖が入った



君の名前が




君とのさよならは
笑えない冗談だった そう言ってほしかったんだ
誰でもいいから


走り書きしてから気づくなんて


走り書きをしてしまうほど


自由詩 走り書きをしてしまうほど Copyright 哀音 2006-10-02 23:28:29
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