宵闇ペリドット
朽木 裕
薄明かりの中、夜目が利かない私の手を引いて
いつの日か連れ去って下さい。
貴方の幸せがいつも私の隣に存在するのなら、
こんなにも幸せな事はないよ。
貴方を守りたい
そう強く、願う。
死がそれを破壊するならば
たとえこの身を失ったとしても
貴方を、守りたい。
赦される限り、傍に居るから。
貴方のやさしい瞳を一生見続ける幸せ。
貴方のその声を永久にこの耳へ響かせる幸せ。
貴方の柔らかな口付けは永遠にも似た痛み。
貴方の鼓動が其処に在るならば私は生きる。
ライムグリーンの淡い優しさを冷えた指先へ。
指切りをして
手を繋いで
抱き合って
口付けをして
泣いて
笑って
生きていこうね
ずっと二人で生きていこうね。
宵闇ペリドット。
薄明かりの中、夜目が利かない私の手を引いて
いつの日か連れ去って下さい。
自由詩
宵闇ペリドット
Copyright
朽木 裕
2006-10-02 23:17:41