LoveSong
六崎杏介

A! ルルの音は℃m、藍の為す 冬の夜に降りる
ホワイトノイズの、囁き スピカの瞳の目配せで
混濁とした、ワインの赤に 宿った輪廻の 雫
食まれた 無花果と肢ての、魔女 白い、原野の
山羊、その角に刻印された アルファベット
或る美の宿る、硬質な 四文字「LULU」、降るる
ホワイトノイズの℃m、囁きと同時の マバタキ
四季を巡る 旅人の焚き火は、暖かく揺らぎすぎて
冬の囁きを、溶かし 冬の瞳は、爛れながらも
宿った輪廻の、雫を 静かに、見守っている ルル
食まれた 無花果と肢ての、魔女 猟師が人形を
撃つのは 白い、原野が剰りに遠く あの、孤独な
山羊に 愛を届けられ無いから、白銀の銃弾に
レターナイフで 「LULU」と、刻む A、雪が
明日の魔女を 優しく、強く 呼んでいる ル,ル
ハロー、グッナイ、ウィカ・ウィカ!グッバイ!


自由詩 LoveSong Copyright 六崎杏介 2006-09-16 00:17:43
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