鮮やかさ
狩心
ぴかりと光る輪郭
来る日も来る日も
ボロ雑巾で磨いたのだろう・・・
乾いた雑巾をバケツの水に浸し
力強く絞る
その表情は
鬼の面
何を睨む
血しぶきを撒き散らす
その部屋に差し込む太陽光
血と血が鏡になり
太陽光を反射する
無数の屈折が織り成す光の蜘蛛の巣
窓の外からは見えぬ
血だらけの体をボロ雑巾で拭う
ボロ雑巾をバケツの水に浸す
力強く絞る
繰り返される工程の中で
染め上げられていく衣
白から赤道直下へ
赤道直下から太陽の黒点へ
刷り込まれた
水と太陽と血
人が死んだ後
部屋に残される
たった一枚の雑巾