時限爆弾
山崎 風雅


 時限爆弾のようにそれは爆発する
 
 カミングアウト
 僕は統合失調症

 刺激に弱い
 ストレスに弱い
 頭も弱い

 時限爆弾のようにそれは爆発する

 薬を飲み忘れると
 ひどく不安定になる
 被害妄想が加速して
 不快感で目を強くつぶる

 仕事なんてできるわけない
 生きるだけで精一杯

 時限爆弾のようにそれは爆発する

 少ない支給で生活を営む
 パソコンも2万で買った
 

 時限爆弾のようにそれは爆発する

 助けてもらったり助けたり
 人格破壊された友は僕の首を締める

 死とはいつも背中合わせ
 いつ爆発するかわからない自分に
 いつも怯えて
 それでいて希望の光に向けて歩いてる

 時限爆弾のようにそれは爆発する

 たくさんの差別も受けた
 たくさんの苦しい夜も越えてきた

 薬の調合が間違っていたら地獄が待っている

 時限爆弾のようにそれは爆発する

 慎重に歩く
 絶対に人には迷惑はかけない
 それで精一杯

 平和なふるさとには

 もう誰もいない




自由詩 時限爆弾 Copyright 山崎 風雅 2006-09-06 23:17:12
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