空を想う魚
千波 一也


晴れのち曇り 雨 みぞれ

空のほんとは
どの日でしょうか

わたしたちには
空を知るすべが少なくて
たまたま覗いたその日の空を
強くこころに
留めがち
です


吹雪 大風 稲光


海の底には草たちが豊富に揺れていて
少しずつかじっては
物思いに耽っております
もいちど空に会いにゆこうか、と
揺られております
昨日も
今日も
たぶん
明日も


水色 オレンジ 灰の白

空のほんとは
どの日でしょうか



自由詩 空を想う魚 Copyright 千波 一也 2006-08-19 02:06:20
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