17、宇宙 【うちゅう】
雨宮 之人

見るすべのない
その果ては
限りない過去で
追い付けない未来

この一文字ひともじ
この一刹那いっせつなにも
病的な単位
重なって 読めなくなる距離

辿る道の途中 ぽつりと
「僕は 生きている」
―――――温もりが 確証の芽を吹く

その矮小なる 存在の有無
気付いたら 泣いていたんだ
嗚呼 この 地球上で


自由詩 17、宇宙 【うちゅう】 Copyright 雨宮 之人 2006-08-13 14:31:10
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
字書きさんに100のお題