部屋に閉じ込められて
いつからの「君」との文字遊び
浮かぶフォント
踊る僕の指
大好きな演奏曲はスピーカーの闇から
昼間の蛍光灯はチカチカと死にかけてる
そんな日々の中
僕の打つ言葉は
人の闇を吹きかけるようになっていた
それがおかしくて
なぜか楽しくて
気づけば
僕の体も闇になっていた
昼間なのに
踊っているはずなのに
僕の体は闇になっていた
怖くなった
カーテンを開けたくなった

怖い

怖いけど開けた
僕はカーテンを開けた
空があった
いつかの空があった
この部屋は高台にあったことを思い出した
あの公園で遊んだことを思い出した
あの遠くの山を自転車で目指したときを思い出した
あの坂道で転んで泣いてしまったことを思い出しながら泣いてしまった
僕は
僕が生きていることを思い出しました