AKiHiCo

今日も終わろうとしています
一つの終点に相応しい月明かりが
街を静かに照らします
無事に生きている事に誇りをこめて
掲げる祝杯で全てを許してあげましょう

皆から非難されながらも
生きるキミは弱い心を持ちながら
その愚かさを隠す鋼の盾で
何事もなかったかのように振舞って
疲れませんか諦めが煌く瞳が悲しいのです
今日が終焉を迎えても
また訪れる今日が怖いと言うのなら
私がこの手で

祝杯を私が飲み干してあげましょう
代わりに毒杯を
誰よりも気高く掲げてみせて下さい
飲み干す勇気があるのならば

繰り返される今日へ
果てを見出したその瞬間に
再び毒杯を差し出しましょう
それまでは無事に過ぎた時間に
静かに祈りを捧げて
祝杯を飲み干し
眠りへと就けばいいのです

何も無いキミにも何かが潜んでいるのです
それが見つけられるまでは
虚しい日々でしょうがその生を大切に

辛ければ泣いていいのです
助けを求めていいのです
どんな手段でも訴えていいのです
差し出された幻に惑わされなければ


自由詩Copyright AKiHiCo 2006-07-09 20:09:19
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