訂正と放熱のあいだ 
山内緋呂子

*カンチェルスキスさんと連散文をはじめることにいたしました。

序章として
「ラブストーリィと現実」
 http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=7964



今日は、はーうぃと「おなかいっぱいタウン」にて食事。
雑誌に載っていて、前から来たかったのだ。

そこは、きゅうり専門店で、彼は、「肉じゃがは外せない」「メニューに焼きうどんが出来たら終わりだ」「冷やし中華始めました」と、次々にオーダー。

私はカツと天ぷらを頼んだ。天ぷらはとてもみずみずしく、天つゆの中に溶け込んだ。添えられた大根おろしは、個別に食べた。
カツはさっくりしていたので、ポコポコ食べていたら、添えられたキャベツの千切りだけが残った。

「あ、君、キャベツ盛り頼んだの?」




頼んでない。





はーうぃ。おなかいっぱいのはーうぃ。どんどん食べて、私の相撲取りになって。「おふとりやま」「まんごすちんおやかた」だ。小結も関脇も飛び越えて来い。精進しろ。精進料理食っても太れ。




彼は帰り道、ゾロ目のスーツを買ってくれると言ったけど、ほんとうに好きな人には、何も買ってもらえないなぁ、など考えた。
コンビニに立ち寄って、ビニ本「お湯と天ぷら」を買った。

私のほんとうに好きな人が昔、よく買っていた本だ。







散文(批評随筆小説等) 訂正と放熱のあいだ  Copyright 山内緋呂子 2004-02-26 15:09:04
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