サマワ  〜トリビュート・さとうきび畑〜





サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

今日も 地平の果てから 祈りの声が 聞こえる

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

きのう 海の向こうから 爆弾が 降ってきた

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

あの日 黒い霧を浴びて 父は被爆した

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

そして 私の生まれた日に この国は 失われた

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

爆撃音に 途切れて消えた 母の 祈りの歌

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

見知ったはずの 父の指は ひどく 歪んでいた

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

父の怒鳴りを 追いかけて 辿る 先の人影

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

お父さん いかないで お父さんを 撃たないで

このまま 砂塵の彼方に 呑まれてしまいそう

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ 風が通り 過ぎるだけ

今日も 地平の果てから 祈りの声が 聞こえる

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 忘れられない 毎日が

サマワ サマワ サマワ 大地に深く 照り注ぐ

風よ 悲しみの祈りを 空に返してほしい

熱い ひざしの中で




サマワ サマワ サマワ 見渡す限りの 砂漠は

サマワ サマワ サマワ この傷跡は 癒えない















未詩・独白 サマワ  〜トリビュート・さとうきび畑〜 Copyright  2004-02-25 00:47:47
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