自分勝手な魂
水在らあらあ

自分勝手な魂を持って
波打ち際を歩きます

自分勝手な魂に
潮風が沁みてゆきます

自分勝手な魂は
都会が怖くて逃げ出しまして

自分勝手な魂に
希望は遠く彼方にしかないように思え

自分勝手な魂は
待つということを知りませんでした

自分勝手な魂は
ここまで来てやっと思うのです

自分勝手に

こんなにきれいな景色の中で

アア 本当に勝手な自分であったと

(生まれて初めて父の日に
 連絡をしました
 写真を送りました)

水平線がひりひりします

夕日が地の果てで蓮華の花を焼いています
そんな音がしています

今日はなんだかものすごく貝殻を踏みます


自分勝手な魂を思い知って
波打ち際を歩きます





自由詩 自分勝手な魂 Copyright 水在らあらあ 2006-06-23 23:30:47
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