携帯の横で
揺れていた鳥が
わたしのもとから
飛び立ってしまった

わたしの横で
聞こえていた声が
わたしには
聞こえなくなってしまった

黒の中にひとり
透明のわたし
七夕の夜が近い

蝶にもらった銀色の粉は
飲まずに捨ててしまった

時間も
場所もない
待ち合わせをしている

あなたが銀色の粉になるまで

時間もない
場所もない
待ち合わせをしている

昨日わたしの携帯から
飛び立った銀色のツバメと
あなたと





自由詩Copyright  2006-06-21 21:16:30
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