あなたに伝える

 赤い大きな目で
 長い耳で
 常に動く鼻で
 少し長めの前歯で

 君は何を見た
 何を聞いた
 何をかいだ
 何を食べた

 短い一生で
 君が見れなかった、聞けなかった、かげなかった、食べれなかったものを教えてよ

 あの夜ぼくは同窓会で笑ってた
 その頃君は、寂しさに死んだのに
 殺したのはぼくだ
 
 最期に見えたのはぼくの顔かい
 寂しさの中映ったのは、ぼくの顔かい
 ぼくは分からんけどさ
 ごめんな


自由詩 あなたに伝える Copyright  2006-06-15 23:10:54
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