ハンドルネームとはじめの一歩
umineko
現代詩フォーラムで自分が好きなのは、ゲストブックのごあいさつの部分。はじめの一歩だね。
入会するには、いろんな儀式がある。まず、ハンドルネームを決めなくちゃいけない。本名でやってくかっていわれると恥ずかしいし。カタカナ。漢字。ローマ字。実はハンドルネームって、すごく大事なんですよね。自分をどんなふうに見られたいかっていう、一種の意志表明だから。
学生の頃、初対面の人から、こんなこと言われたな。「わたしのこと、結花って呼んで下さい」「え?」「みんなそう呼んでるし、ぴったりくるんです」「は、はい…」。本名は知子で、それも十分ぴったりくる名前なんだけどさ。あれは衝撃的だったなあ。(ちなみにその友人とは今でも親友。)
特にほら、アートじゃないですか自由詩って。アーティスト宣言ですよ、ささやかだけどさ。少なくとも自分はそうだった。ほんとうの名前は、親からもらった。でもハンドルネームは違う。
こうありたい願う私。ジャケットを選ぶ。せすじを伸ばす。鏡の中の自分と目があう。私は私、なんだけど、ほんとうの私となりたい私が、混沌として存在する、ということ。
書くことをやめないで、と、私は願う。別に有名になれるわけでもお金持ちになるわけでもないけどさ。生きる勇気になるのか哀しみの吐露に終わるのか、それも知らない。
書こう。大丈夫。伝わるよ。駄目なら何度でもやり直す。
誰も幸せにもしない。何も生まれない。それでも。
ここでなくても。どこでもいい。ひとりぼっちでもかまわない。
生きるその意味に。
どこか似ている。