白い歯、贅肉、衝動
虹村 凌

俺はお前を苛つかせただろうか
俺はお前を悩ませただろうか
二度と心の底から笑い合う事は無いだろう
二度と約束をする事も無いだろう
お前の所為で俺は…
言ったって仕方無い

俺は真実かどうかも知らない
ただお前の言葉より彼奴の言葉が信用出来ただけだ
二度とそのハイライトのマークに似たケツの穴から
大それた言葉を発するんじゃねぇよ
動くんじゃねぇよ
喋るんじゃねぇよ
息するんじゃねぇよ

お前の為の言葉を吐く事だってバカバカしい
時間の無駄だぜ 時間の無駄だぜ
頼むから悶え喚き苦しみ死んでくれ
そして後悔してくれ
俺の前に現れた事を
俺と知り合った事を
俺にした事を
発した言葉を
動いた事を
息をした事を
精子を出した事を
生きた事を
死ななかった事を
生まれた事を
頼むから後悔してくれ
そして泣き喚け泣き叫べ
到底出る事の出来ない暗い闇の向こうへ
そして一生死に到達出来ずに悶え苦しんでくれ
全てを後悔しながら
手遅れの中で

それでも俺は報われない


自由詩 白い歯、贅肉、衝動 Copyright 虹村 凌 2006-06-11 03:20:06
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