一緒になっちまう
水在らあらあ

いつも通る公園の入り口に
いるホームレスのおばちゃんがいなくなっていた
でも
そこにあるマグノリアの木に
真っ白い 大きな花が咲いていた
おばちゃんがその大きな白い花の中から
にこにこ手を振って
薄化粧もしてて
これから国に帰るのよ。と言う
俺はああ、そうか。マグノリアのトンネル抜けて帰るんですね。
でもずいぶん小さくなっちゃって蜂に気をつけるがいいよ。
さようなら。と手を振った
振ってみたらなんだかもう座りたくなって
シーソーの片っぽこに座った 下がってるほうに
シーソー
このシーソーを
もって帰ろう
そして食卓の椅子として使おう 
そう思ってボルトをはずそうとしたが無理で
じゃあもういい。作ろう。そう思って
寝転がった
足でぎいぎい揺らしながら
見上げると
ものすごい晴れで
空中が
ぴよぴよ言っている
ほっとくと
ずっとぴよぴよ言っている
それで俺もつい
ぴよって言おうものなら
空も俺もなにも一緒になっちまう
マグノリアも
シーソーも





自由詩 一緒になっちまう Copyright 水在らあらあ 2006-06-07 01:53:53
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