ぽえむ君−汚石−
ぽえむ君

ぼくは詩を書きたい

たとえ小さなことであろとも
たとえ汚れた心があろうとも
今日があれば
明日は必ず来る

今日もまた

朝の散歩をしていると
汚れた石に出会いました

土まみれになったその石は
道ばたに無造作に
周りの草花と溶けこむことができず
孤独に転がっている

小川の底に沈んで落ち着けばよいのか
草の中にうずもれて隠れればよいのか
土の道の上で人に踏まれ沈めばよいのか

風にまかせた動きに委ねるのか
人にどかされるのを待ち続けるのか

石は汚れたまま
夢はあるのだろうか
夢を見るのだろうか

きっとあるにちがいない

この石にも
今日はあるのだから
明日は来るのだから

風が石についた土を
ほんの少しだけ吹き払いました

明日もまた

語るための詩ではなく
黙らせるための詩を作りたい


自由詩 ぽえむ君−汚石− Copyright ぽえむ君 2006-06-05 13:07:11
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