波乗り
水在らあらあ


朝、目覚めて、海を、見に行く。

ねぼけ、まなこに、潮風、しみる。

寝巻に、残る、熱、冷めてゆく。

寝汗が、冷えて、少し、目覚める。


海辺の、ディスコは、閉店、時刻。

アフロの、カマレラ、モップ、かけてる。

ハアトの、クインの、刺青、してる。

ベル、ボトムの、すそ、汚れてる。


浜には、犬が、さんぽ、している。

おばあ、ちゃんと、さんぽ、している。

犬が、止まって、海を、見る。

おばあ、ちゃんも、海を、見る。


ああ、いい波、あります、ねえ。

きれいな、三角、してます、ねえ。

いまの、なんかは、すごく、いいなあ。

右に、きれて、乗り継げ、ますなあ。


ねている、君を、おこさぬ、ように、

こっそり、帰って、こっそり、準備。

朝食、昨日の、パンと、ツナ缶。

腹が、へっては、波乗り、できぬ。


そうして、浮かんだ、僕、一人きり。

水平、線は、白々、しずか。

この、こころとて、白々、しずか。

おもう、おもいも、白々、しずか。


遠くの、海には、漁船、浮いてる。

烏賊でも、釣って、きたので、しょうか。

近くの、海には、かもめの、集会。

遅れて、来たのが、かあ、と鳴いた。











自由詩 波乗り Copyright 水在らあらあ 2006-05-29 19:52:43
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