点数
純太

小学生の時の話で

学校に行くと先生が休んでいて

自習の名目で

突然試験をやらされた


わからない問題は後回し

けど 記憶にないから

答えず終い(俺はね)

そしていつも知らない間に

答案用紙を裏にして

好きな絵を大きく書いていた


たまに俺をからかう女の子の

名前を書いたり消したり


日を得てその答案用紙に

点数がつけられ帰ってくる度に

俺が裏に書いた絵についての

先生の言葉を読んだ

ある時は「可愛いですね」とか

またある時は

「これは遠足で見ましたね」とか

俺は先生が書いたそんな

言葉の点数が好きだった


最近

電子万華鏡に投稿される詩を

読み続ける日々の中

先の思い出が鮮明に蘇ってきた

ここへ集まる人達は

俺と同じように

そのようなことの名残を

いつか書いた楽書きを

大事にしてきたそんな人達の

集まりなのだろうかと


自由詩 点数 Copyright 純太 2004-02-12 22:45:48
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