金星の瞳
クリ


きみの瞳はふたつの金星ルシファー
夜明けに地球で独りの僕を
嘲り笑って逃げていく

きみの瞳はふたつの金星ヘスパー
宵に近づくうつろな耳に
やっぱり私が悪かった

どちらにせよ
ねむたげな金星の光は
僕を眠らせない
何も分からない
誰がしあわせで
誰がふしあわせか
こんな時には何も分からない

落ちてゆく。
信じている。
たわむれる。
日の入から。
日の出まで。
あざけりと。
ほほえみと。
信じている。
落ちてゆく。

きみの瞳はふたつの金星ヴィーナス

高校生のときの詩


未詩・独白 金星の瞳 Copyright クリ 2004-02-12 00:31:27
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