僕のチンポコは君のもの
クリ

詩集『カエルトコ』より; 5

 ●可愛いチンポコ


可愛いチンポコ 誰のもの
可愛いチンポコ 誰のもの
可愛いチンポコ 誰のもの
いえ チンポコ独り者

うつむくチンポコ 誰のもの ×3
ああ お家に帰りたい

こ洒落たチンポコ 何処ゆくの ×3
レースクイーンの面接へ

内気なチンポコ 弾けなさい ×3
いえ被っているだけで…

いなせなチンポコ 誰のもの ×3
イェイ どっぷり君のもの

※ 繰り返し フェードアウト


 ●優しい日々と怪しいヒビ

栗夫: あのね、君がそばにいるだけで
満咲子: うん
栗夫: 僕は気が遠くなるんだよ
満咲子: …ナニ? 美人過ぎて?
栗夫: 色っぽ過ぎてデカくなっちゃうでしょ
満咲子: またそれだ
栗夫: で、血液の10パーセントくらい行っちゃうでしょ
満咲子: …
栗夫: だから貧血になって、それ
満咲子: そんなに大きくないでしょっ
栗夫: 分かったよ、大きくない、5パーセント
満咲子: もういいわ、あ〜あ
栗夫: 嬉しくない?
満咲子: ない
栗夫: ごめんね
満咲子: たまにロマンチックなこと言ったら
栗夫: うー
満咲子: …
栗夫: うー
満咲子: 今じゃなくてもいいしさ
栗夫: 僕のオチンコは
満咲子: またかよっ
栗夫: 君のもの
満咲子: い・ら・な・い・し、そればっかだし!
栗夫: 今、大きいよ
満咲子: 大きいのは、タマタマのほうでしょ
栗夫: ウッ!
満咲子: でしょ?
栗夫: たしかに…
満咲子: …
栗夫: …
満咲子: …
栗夫: …
満咲子: …
栗夫: ねー
満咲子: ねーじゃない! こらっ!
栗夫: じゃあ、こうしよう
満咲子: 何よ?
栗夫: この手をね
満咲子: えっ?
栗夫: ここに、こうしてね
満咲子: アチョーッ!!
栗夫: 痛いっ、です
満咲子: 切ったげようか
栗夫: …優しくね


 ●Everybody's duty is nobody's beauty

if 義務
義務 = チンポコ
else print "hello world" (~^)//;

みんなの義務は誰の義務でもない
私の義務は私の義務
君の義務は君の義務
各々が固い義務感をしっかりと持つとき
個々の義務は膨張し最大となるのである
その義務は滑らかに解放されるのであるが
大きな義務と小さな義務を比較検討すれば
大きな義務は優位に立ち
小さな義務はますます委縮する
無為に権利を主張する先鋭な義務
声高に唾を飛ばす怒りの義務
おざなりの義務感など無に等しい
猛々しく雄々しく吠えよ、義務
茫々たる大地にしっかと立てよ義務
未来は、子供たちは、義務よ、おまえから
ほとばしり出るのだから


 ●憂国

右傾化は チンポコの身に 忍び寄り

ソフトでも ハードでもなお コンタクト

狼の 皮を被った 羊チンポコ

界面活性 海綿活性 山頭火の 傀儡を知る


 ●君と一緒だった八月を、僕は知らない

抱き合いながら
ひとつの紙コップから
熱いコーヒーを同時に
飲もうとした
その距離は二月の彼方

送らなくてもいいと言う
その理由を知りたくて
聞けないまま過ぎた
またこうして膝を抱えた
何度目かの八月が巡る
僕は…

イルカを見たね
一緒にジャンプする
二頭のイルカを見たよね
一緒に同じものを
見たねぇ
その水しぶきは雲の向こう

思い出は…

思い出は
ほんの少しも君のものでなく
思わせ振りの言い訳は
ひとことも君に届かず

けれどふたつだけ
まだ君のもののままでいる
「 」と「 」
君と一緒だった八月を
僕は知らない
少しずつ冷えてゆく何か
そして来るたびに
やり切れない暑さを増す
八月のとき
君のもの
僕は…


 ●おまえのもの

乾いた海を
太陽エネルギーで渡る 益荒男
窒素80 酸素18 その他2
男が闘うのはチアノーゼ
ゆっくりと確実に
益荒男は目指す

大陸棚を一気に駆け下る
女のもとへ 女のもとへ
我慢だ 辛抱肝心 心棒勧進
思いは ひとつ
いくらでも 太陽風よ 身を焦せよ
俺は倒れはしない
ヌクレオチドがたとい
抜かり落度やぬめり落葉になろうとも
俺のムクレオチンコは負けやしない

渇いた膿を
粗いセールでこそげ落とす 益荒男

ああ おまえのもとへ そのもとへ
世界が滅亡する前に…

俺の オチンコは おまえのもの!



                        Kuri, Kipple : 2002.08.03


自由詩 僕のチンポコは君のもの Copyright クリ 2004-02-11 02:50:20
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