ぽえむ君−自分−
ぽえむ君
私は歌人
自分というものは
他人がいてはじめて
わかるもの
今日は折りよく
朝の散歩をしていましたら
詩人に出会いました
毎日毎日
朝に散歩をしては
多くの人やものと出会い
そして対話を楽しむ
彼の腕の中には大きな詩集
見ているだけで
どっさり
という音が聴こえてきそう
私は一首あげることにしました
人もとめ 心うるわす 言の葉の
尽きせぬおもい ひとたばの本
彼の詩集に
私のことが記されたのかは
わかりません
心に響くことができましたら
それで充分なのですから
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない歌を作りたい