@ランプ
貴水 水海

僕と君は
大人への裁きを受けて
大人への階段を昇りきってしまった

それでも階段は続く
真っ暗で
どこに行くかもわからない

僕と君にあるのは
ランプがひとつだけ

君が疲れたら
休めばいい
僕が照らしてあげる

僕が動けなくなったら
休むから
君が照らしてくれ

二人で迷ったら
手を取って
ゆっくり昇ろう

きっとどこかに
僕たちの居場所に
たどり着けるから

きっとどこかの
僕たちにふさわしい居場所を
見つけられるから

僕と君にあるのは
ランプがひとつだけ





自由詩 @ランプ Copyright 貴水 水海 2006-04-13 09:45:38
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