使命
命鈴

喧騒と汚職の国に
堕とされた天使
泣く事を忘れた赤子の様
止め処なく流るる時を無駄に弄び
もう一度 生きる糧を見つけるために
この穢れた大空を羽ばたいてゆく・・・

共通点の有無を問題にとり
終わり無き、答えを探す旅に出る
水に飢え 人間であるが故に発情し
汚れながらも生きてゆくんだ

荒んだ空にかかる雲
あどけない視界は曇ってゆく
霧と化した、邪心により
天使の体が何時か薄れていきそうに成る
それでも天使は、天使は・・・
歌う、世界のレクイエムを
喉が裂け 声を失い 世界に平和が訪れるまで・・・

やっと存在理由を見つけたんだ
『使命を全うする事』。
天使は見つけた。その使命を。
天使は全うした。その使命を。
最終結果が如何であろうとも
天使は使命を全うした。

いつか世界に平和が訪れたとき、
私は天使に感謝の行為を示そうと思う。



自由詩 使命 Copyright 命鈴 2006-03-31 02:59:12
notebook Home 戻る  過去 未来