ラニィ
ふるる

  ラニィは着ているものをすっかり脱ぎ捨てると
  シャワーの粒に飛び込んだ
  湯気とタバコの臭いがぐるぐる踊り始める
  
  タバコ嫌いのラニィ
  あれがないと口さみしい
   
             
                雌牛が口をもぐもぐと動かして草を食んでいる。
                目は見開いているが何を見ているのか分からない。
                イ。黒々とした睫毛に囲まれたその瞳。黒い星。シ。
                牛の名前はブラックスターと言ったがそれはラニィ
                が勝手につけた名前。
                牛は口をもぐもぐと動かし続けている。時々尻に近
                づくハエを追い払いながらラララ。    

 

                あの男
                あのよく動く手が触ったお尻を
                ラニィは歌いながら





自由詩 ラニィ Copyright ふるる 2006-03-21 22:59:31
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