コンジキノアメニウタレテ
ジム・プリマス

金色の雨に打たれて
濡れた身体を包む
冷たい雫
狂おしく震えた
狂おしく戦慄いた
目の前に広がる
この世界は
虚飾に彩どられて
青く明滅している
踏み出そうか
強く地表を蹴って
それとも
また、停滞する時間の中で
ぼつねんとたたずんでいようか
絶望も希望もいつのまにか
彼方に離れて
傍らには
語り尽くされた理想が
無残に砕けて
その破片だけが
無数に散らばっている
握り締めた手の中には
生きている証のように
わずかな熱が留まっている
頭上の天球と
足元の地球が
回転する
踏み出そう
新しい世界へ

朝日が昇る前に




自由詩 コンジキノアメニウタレテ Copyright ジム・プリマス 2006-03-17 21:13:40
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