甘えブギ 〜男の子の気もち〜
馬野ミキ

ぼくが一番したいこと
詩の朗読で世界一になること
総理大臣になること 
人類のビジョンを世界に伝えること 




ちがうちがう!




ぼくが一番したいこと
君にあまえること
例えばきみのバーバリー
そのバーバリーのスカートのなかで暮らしたい
君のスカートの中でドラえもんを全巻読んだりしたい
友だちが遊びに来てもブレーカーが落ちてもぼくはバーバリーから出ない
だからきみには毎日きれいなパンツをはいていて欲しい
わかるかなあ?男の子のこのぴあな気もち。
どうか、大人の振りをまっとうしようとしている 
ぼくを信じないで


基本的に俺は働きたくない
1日でバイトをクビになりたい
普通に賃貸契約書を読む気がしない
むずかしいことは全部きみがやって
日本の女の子はすごく優秀なのだ、卑弥呼とかいたし。
だからぼかあ、君が仕事に行ったあとには
君のブラジャーやパンツが入っている箱のなかで眠っています
すやすや
仕事から帰ってきたら一番にぼくをみつけて
キスして
それからぼくがもう一度眠りにつくまで
おっぱフィを吸わせて


ここに存在してるというだけで
誉めるというのは無し?
目が二つあるというだけで
いい子いい子して欲しいんたけど
白目のなかに黒目があるというところを
かわいいと言って欲しいんだけど
ちゅーだっこして
王家の秘宝のように大切にして
超健康だけれど車椅子に乗るから押して欲しい
ぼくをおんぶしてエベレストに登頂してほしい
この燃え上がって僕を壊してしまいそうになるほどの君にあまえたいという気もちを
もうぼくは、





隠せそうに、









ないよ









プライドは疲れた
甲斐性などずっとつかれてたし理想とか大義とかごめんだ
地位も名誉もぜんぶ君にあげる
大人の振りをまっとうしようとしている僕を信じないで
ぼくの言葉を信じないで
むずかしいことは全部きみがやって











甘えブギ





自由詩 甘えブギ 〜男の子の気もち〜 Copyright 馬野ミキ 2006-02-20 19:24:00
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