三日三晩
合耕

雲の上と下にそれぞれ辿り着いて
心から取り出せない団地を焦ってみても下手だ

見られるのなら車窓から
てっぺんの白いギザギザを右へ右へと詰めて
何かに突き当たったあたりで知らせてほしい
                                     
ベランダの柵に必死になってしまう男の子は      
スケッチブックを余りにしっかり固定できて
真横に肘を張る以外なくなったけど   

もっと下のほうに座りたい人達の代わりに
尖った音だけ鳴らして ため池にアゴを沈める
唾の出るほうへギザギザを引き寄せると
それぞれの場所で それぞれに影が掛かり
それぞれに一番近い場所で
ずっと迷ってしまう

三日三晩の虹だから


自由詩 三日三晩 Copyright 合耕 2006-02-19 10:29:28
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
四文字熟語