窓
ふく
カーテンが窮屈そうに夜を待っています
奥で鳴り響くような声で飛行機が
空をつたって午後へ
飴色の今日が沈みます
目を細めるカーテンは笑っているよう
手を広げるのを待つ夕へ
雪が静かに歩いてくる音がします
ピアノのため息を聴きながら見上げる電線
もうあの空には帰れないで夜へ
烏が白い枝になり
星は目を瞑る
小さな水蒸気が朝を見つける頃
私の目が窓の水滴を見つける頃
窓はまた小さく大きく見始める
動かずそっと
知らないふりで
自由詩
窓
Copyright
ふく
2006-02-14 20:11:03
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