金平糖
エスエル1200



朝はすべてに平等なのか、という問いに首を横にふる。
世界はひとつなのか、答えられない。

「そりゃあ、誰だってそうよ。」
と、不器用な手さばきと包丁でもってりんごと格闘する君は
さも当たり前かのように地球の表層をしゃきしゃきと剥いてしまう。

「あなたは自分を神様かなにかと勘違いしているの、それだけ。」
地球は2分たらずで、見るからに貧相な芯だけになってしまった。

アメリカの思想は牛肉とおんなじくらい危ないのに
そんなのにも気付かないでいるバカ者たち。
そのうち火星人にビビビビビって侵略されちゃうよ。
怖いんだよ。

「あのさ、そんなに悩みたいなら夕飯の野菜選んできてよ。」
・・・・・うん。
僕は逃亡者。
ひょうたんでもいい?
Vサインを返すのは挑戦者。
6時のニュースで
“地球は金平糖の形をしていました”ってことになっても、
きっと君は包丁を持ったままピクリとも動じない。


自由詩 金平糖 Copyright エスエル1200 2006-02-13 21:29:06
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