飾る絵は贋作
海月

贋作を部屋に飾る
日曜日の昼下がり
君はまだ眠りの中

割れた砂時計のように
時間を刻めなくなったように
いつかの大切な時すらも
戻ること出来ない

チープな言葉でも
時折助けられる
それでも君の言葉を捜す

溢れる言葉を並べても
君の存在を記せない

それでも君の存在を心の奥底に
残すことが出来るとするなら
それだけで十分

私頑張れてたよね
贋作を飾ることに
君に捧ぐ為に

君の存在は部屋の中で
目覚めることのない
この絵と同じように
眠り続ける

いつの日か私も共に
眠る日まで
飾り続けている


自由詩 飾る絵は贋作 Copyright 海月 2006-01-29 00:39:42
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