冬と色
木立 悟








青空の手に触れはにかむ冬の顔



描きなぐる雪のはざまを埋める景



ひとつにも無数にも降る雪の問い



ころびゆく我が横に空たちあがる



雪道の双つの笑顔まねる鳥



見も知らぬ雪のくちばし響く午後



ななかまど煙の行方みつめる子



落ちてゆく屋根雪のうた海の底



足音を数えて迷う雪野原



どこまでも我が胸つらぬく吹雪草










俳句 冬と色 Copyright 木立 悟 2006-01-28 23:40:05
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