馬鹿げた話
健
気にしても仕方がない
の精神で
逃げようとして
結果はいつも残酷だった
結局は繰り返すことで
黒い円を描いて
同じ場所に戻りながら
落ちていくばかり
小さな幸せを
拾っていく才能に恵まれなかったから
なんて
わかりきった面で言う
結論は
必ず
変われない で
落ち着くことになっていた
本当は
気付いている
変わろうとしていないだけだと
新しい傷は まだ生まれてはいない
のに
気が付けば今日も
感じたこともない
有刺鉄線の痛みを
理由もなく
想像して過ごしている
自由詩
馬鹿げた話
Copyright
健
2006-01-27 23:44:51