待ちぼうけ
炭本 樹宏


 ちっとも
 届かない僕の声

 透明な空の向こうには
 揺れ動く自分の影が映ってる

 返しても
 届かない僕の気持ち

 西へ西へと太陽は
 確実に傾いて

 ひたすら
 待ちぼうけ

 月が東から昇ってくる
 心の空白は欠けたまま

 限られた時間の海中で
 沈んだり浮いたり

 目のうろこ
 どうしたものかと思いつつ

 ひたすら
 待ちぼうけ




 


自由詩 待ちぼうけ Copyright 炭本 樹宏 2006-01-27 17:13:37
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