ザルノユキ
湾鶴

六月には
オタマジャクシが泳いでいた
薄ぼんやりとした水槽に
粉雪が降り積もる
染みては消え ふぶいては また粉を撒き
どれくらい染みていったのか
もう消えないや
ガラスの檻を静々埋めてゆく 
吐いても掃いても
沁みて染まる
ホワイトパウダー
そこに蛙はおりますか?


自由詩 ザルノユキ Copyright 湾鶴 2004-01-28 00:30:40
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