つかれたうた
馬場 こういち

今日も飛べない僕がいて
群れなす鳥のかげを追う
いつからこんなに遠くなったの
きっと翼があるのなら
そんないいわけ胸に焦がして
雲のむこうに誰が待つ

空の色がゆれて
風にのって流れる
ポニーテールが走り去った
凍れる大地を蹴りとばす
センチメンタルなんかいらない
坂のむこうに冬がとける

たったひとつの嘘を頼りに
約束を紡ぎ上げる
毎日こんなふうに生きて
夢なんか忘れたし
目に映るのはかなしいことばかり
愛はどうすればいいの



自由詩 つかれたうた Copyright 馬場 こういち 2006-01-16 00:39:07
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