手おくれ
阿麻

波にさらわれ 溶けてゆく小石にむかい
「もう手おくれだね」ってひとり云ってみる

色んな意味で、色々と
体の奥を疼かせてでも、心は
押し殺して

波打ち際にひとりぼっちで
海に向かい いくら叫んでも
「────%%%%%%%%%%「 「「ウー、ワンワンッ 」」 」 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

聞かれず、聞かれるわけもない
なにもかも全てが
ただ一つの例外もなく す  べ  て  が   
波の音に掻き消されてしまうもの


涙も枯れた頃
やがて
海辺の朝焼けを讃える
柔らかなノイズが響きわたる
理由わけ
誰かがそれを 聴いているから


{引用=(2006/01/12「真夜中のポエム」投稿済を加筆・修正)


自由詩 手おくれ Copyright 阿麻 2006-01-12 19:31:44
notebook Home 戻る  過去 未来