ある日の別れ
李音



知らず 知らずのうちに
離れていくのでしょ

手の届かない彼方へと

身を引くことしか
逃げ出すことしか
残された道は無いでしょか

そんな気持ちを露とも知らず
貴方は笑顔を見せるのでしょ

無垢な言葉で翻弄して
もっと もっと 傷つけるのでしょ

触れたかった その頬も
繋ぎたかった その手も
撫でたかった その髪も
癒したかった その傷も
抱きたかった その身も
伝えたかった 想いさえも


木枯らしに吹かれ   消 え て 逝 く



自由詩 ある日の別れ Copyright 李音 2006-01-11 16:51:55
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