明日は何がぼくを誘う
炭本 樹宏

 ぼくの周りには怪獣がたくさんいる
 おそらくぼくも怪獣なんだろう
 波長の合う者同士が足並みをそろえる

 寝ぼけまなこでモニターをにらめっこ
 節操を知らない近所のおばさんは
 お金を借りてカラオケにいく
 
 愛想のない猫がまたいたずらして
 休むことを許さない
 
 ぼくには愛は空想の中の出来事
 日々押し寄せる無力の悲しさ
 強がりしててもボロがでる

 風船のように漂うだけ
 人の助けがなければいきていけない
 情けなさ

 もう涙を流さなくなったのは
 いつごろからだろう

 モノクロにしか映らない
 街の風景は
 道行く人に会うたびに
 心がささくれ立つ

 希望も絶望も
 天秤のようにゆれるだけ
 
 明日は何がぼくをいざな



自由詩 明日は何がぼくを誘う Copyright 炭本 樹宏 2006-01-11 01:46:01
notebook Home 戻る