蕾む乙女
ミゼット

その頃には衰えて
自分が何であったか 思い出せない

喜びを、その唇は歌う
たましいがここにあることへの喜び

何であったか 思い出せない

彼女は笑う
笑い、歌う

(世界は光にあふれ、私は 生きるために生きる)

何であったか 思い出せないけれど

音に触れる
声で遊ぶ

開かれた胸には、
ここに
ここに
たましいがあるの

あたたかく震える
今、声が聞こえる

「わたしのために歌え 小鳥」

よろこびのけもの


自由詩 蕾む乙女 Copyright ミゼット 2006-01-08 19:16:57
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