白色蛍光灯
たかよし

僕は切れかかった

わびしい蛍光灯

精液みたいな半透明

粉々に砕けるガラスと

ガスと微粒子と電子

黒いグロー球の中の

稲妻と雷



もはや天に帰る事もなく

地獄の釜で煮られる事もない

電車のドアが

もうちょっとの所で

閉まってしまったから

もう何処にも行けない…



僕は切れかかった

わびしい半透明の

白い蛍光灯

朝方服薬自殺未遂

現世彷徨う浮遊霊

ティシュペーパー並の儚さ

溜め息 吐き気 眠気

道路に面したガラス窓は

結露し寒気がする

煙草と衰退

煙草を吸いたい

肺は喘息と呼吸困難

胸の中木枯らし

何度も何度も繰り返す

終わりなき冬の

冬の物語


自由詩 白色蛍光灯 Copyright たかよし 2006-01-06 04:04:04
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