大好きだったおばあちゃん
炭本 樹宏

 おばあちゃん、元気ですか
 って死んでるのに変だけど
 あなたに似て僕もヘビースモカーですよ
 あなたは肺がんで亡くなりましたね
 僕を見守ってくれてるんですか?
 この世に未練を残してまだ成仏してないのですか?
 優しかったおばあちゃん
 あなたと冬の寒い朝
 学校なんかサボりなさいって言ってくれましたね
 そして暖かな毛布に包んでくれましたね
 あの時の温もりは忘れられません
  
 もっと長生きしてほしかった
 もっとあなたに甘えたかった

 僕が迷子になったときに道案内をしてほしかった

 悲しいです
 おばあちゃん
 大好きだったです
 おばあちゃん

 僕もおそらく短命です
 しばらくしたらあなたのもとに向かいます
 そしたら
 またあなたに包まれて眠らせてください
 
 おばあちゃん
 生きていくのはしんどいです

 おばあちゃん
 でも逃げるようなことはしたくないです

 おばあちゃん
 僕は神経が病んでしまいました

 おばあちゃん
 毎日泣きそうになるくらい夜は深いです

 おばあちゃん

 おばあちゃん

 おばあちゃん





自由詩 大好きだったおばあちゃん Copyright 炭本 樹宏 2005-11-27 02:43:25
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